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にんげんクラブの皆様、こんにちは。
2週間の秋休みも明日で終わり。
月曜から子供達は学校です。
休みが長いと子供達が時間を持て余すので、先週の日曜はニーム
(Nîmes)という街に日帰り旅行をしました。
フランス最古のローマ都市ニームまでは、リヨンから車で約2時間
40分。南仏では、この季節でもまだ気温20度が望めます。
(アレーナ(円形闘技場)の最上階は開放感いっぱい。
外壁側に柵がないことに気付いた私は、
長男とともに駆けていく娘を慌てて追いかけました)
ニームの街の紋章は、ヤシの木に鎖で繋がれたワニ。
紀元前31年、オクタヴィアヌス(初代ローマ皇帝アウグストゥス)
率いるローマ軍がクレオパトラとアントニウスの連合軍を破り
エジプトを占領した際、勝利を記念する硬貨がニームで鋳造されました。
2千年前の硬貨に刻まれた図柄(ヤシの木に繋がれたワニ)が、
現在のニームの紋章の原型です。当時、ヤシの木はローマ軍の勝利を、
鎖で繋がれたワニは征服されたエジプトを意味していました。
そして、16世紀に入りこの図柄はニームの紋章として認定されることに。
古代ローマ時代からの街は、中世の街とずいぶんと趣が違います。
「中世の面影が残る街並みを見ると、現在への繋がり〜ヨーロッパ人は
この時代の人々の子孫だ〜ということを感じるけど、古代ローマ遺跡を
見たとき、今の我々へのつながりは想像できない」(夫談)
古代ローマ時代は下水道システムも完備されていたほどの建築技術が
あったにもかかわらず、中世にそれらの技術は継承されていません。
ローマ帝国の衰退とともにその文明は失われました。中世以降は
古代ローマ人とは違うルーツを持った人々の文化が発展して現在に
至っている、という印象を受けます。
ニームの円形闘技場を見学した後は、
街のケーキ屋さんでカフェタイム。
(ケーキ屋さんのショーウインドーは、
秋の野菜をかたどった練り菓子で賑やかに飾られていました)
日帰り旅行から帰ってきても、子供達の秋休み終了までまだあと一週間。
残りの日々は、リヨン近郊の公園めぐりです。
リヨンから10キロほどのミリベル公園は2200ヘクタールの敷地で、
ピクニックに最適。夏には湖で泳ぐこともできます。
この秋休みは比較的良い天気に恵まれました。
悪天候だと息子は部屋にこもってチャットゲーム、娘は家中のものを
おもちゃにして手がつけられなくなります。
休日はアウトドアで過ごすのが一番。
今日は小雨が降っています。
天気予報によると今後は気温10度以下の日々が続くそうです。
長男は溜まりに溜まっている宿題に、本日やっと重い腰をあげました。
ヴォルテール(Voltaire)のミクロメガス(Micromégas)という作品を
読み、著者の文章スタイルで新たな人物を登場させ物語を創作すると
いう課題、本すらまだ読んでないのに明日1日で仕上がるのでしょうか。
18世紀に書かれたSF小説で、巨人ミクロメガス(シリウス星人)が
土星の友人とともに地球来訪するというストーリーだそうです。
リサ 11月4日(土曜) リヨンにて