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国際女性デー


にんげんクラブの皆様、こんにちは。

2月から3月にかけてリヨンのソーヌ川がよく増水しています。
アルプスの雪解けと関係があるのでは、と夫は言っています。

リサ321-1.jpg
(ソーヌ川が増水して、ベンチも水に浸かっています。)


3月8日は国際女性デーでした。

イタリアではこの日女性に黄色いミモザの花を贈るのですが、フランス
の花屋さんでは、皆それぞれに好きな花を買い求めています。


でも、3月8日は女性に花を贈る日ではないそうです。

8mars.infoというサイトには、「3月8日はバレンタインデーでも
なければ母の日でもありません、女性の権利のために戦う日なのです」
と説明されています。

リサ321-2.jpg
(8mars.infoには、「男性の皆さま、バレンタインデーと勘違いしないで
ください。3月8日は女性の権利のために戦う日です。花を贈らないで」)


この時期になると、女性の権利や男女平等に関する討論会が街の
あちこちで開かれます。

リヨン郊外の音楽学校の行事カレンダーにも、

" Débat / Les efaccées? La place des femmes dans l'art"
(討論会 / 消えてしまったの? アートにおける女性の場)
" Conference/Compositrices du XIXème Siècle, les oubliées de l'histoire"
(研究会/ 忘れられている19世紀の女性作曲家たち)

など女性をテーマにした項目が目立ちます。

フランスの19世紀を生きた女性作曲家というと、
Hélène de Montgeroult (エレーヌ・ド・モンジュルー 1764 〜1836) 、
Cecile Chaminade (セシル・シャミナード1857〜1944)、
Lili Boulanger (リリ・ブランジェ 1893〜1918)が挙げられるそうですが、
私はフランスに来るまでは名前すら聞いたことがなく、この方達の作品を
聴く機会もありませんでした。

貴族階級にあったためフランス革命で逃亡する羽目になったり
(モンジュルー)、父親に「ブルジョワジーにおいて女の子は結婚して
母になるのが定めだ」という理由で音楽院入学を許可されなかったり
(シャミナード)、24歳で早世してしまったり(ブランジェ)、
波乱万丈の人生を送ったようです。


19世紀のフランスではナポレオン戦争下の社会が求めた女性像
「母としての女性の賞賛」が強く、女性の社会進出は大きく阻まれて
いました。

男女同権となった今、フランスで女性が音楽院に入れないとか、女性
演奏可の楽器を制限されるということもありません。
それでもオーケストラ指揮者のほとんどが男性、合唱指揮でも男女
7対3くらいの割合ではないでしょうか。


ここリヨンでは、女性合唱指揮者数が多いように感じます。


パリのノートルダム大聖堂聖歌隊で女性初の指揮者を務めたニコル・
コルティという方が、定年を迎える昨年までリヨンの高等音楽院で
教鞭をとられていたというのも影響しているかもしれません。


今世紀に入り歴史の波に埋もれた女性たちに脚光が浴びせられるように
なりましたが、フランスにおいて女性の権利が認められるようになって
からまだ半世紀ちょっとしか経っていません。

1789年、フランス革命の「フランス人権宣言」で人権が認められたのは
「市民権を持つ白人の男性」だけ。

女性の参政権が認められたのが1945年、既婚女性が夫の許可なく職業を
選び銀行口座を開設できるようになるのが1965年。1980年まで女性議員
のパンツルック禁止。離婚に関する法律の改正で家庭内暴力に対応する
条項が加えられたのが2004年。

2013年には、1800年の「パリ女性の公共の場ズボン着用禁止条例」が
まだ残っていることがわかり話題になりました。


1968年の5月革命がきっかけとなりMLF(女性解放運動)が台頭、
それ以降フランスでは急速に男女平等が促進されてきたわけですが、
何百年と続いてきた男性社会がたったの半世紀で男女平等になるのは
難しそうです。


リサ321-3.jpg
(1968年フランス5月革命のポスター。
「美は路上にあり」というスローガンが描かれている)

女性の権利として挙げられる内容がカトリック教会の教えにそぐわな
かったり(避妊や中絶)、イスラム教徒の人にスカーフを取ることが
女性の開放だと言っても受け入れられなかったりします。

スウェーデンやノルウェーでは、男女平等がほぼ当たり前になっており、
そのことがプロテスタントの教えに差し障るわけでもなさそうです。
また、片親だけでも子育てができる援助と福祉が充実しています。


リサ321-4.jpg
(スウェーデンの子供はみんな読んでいる絵本「アルフォンス」シリーズ。
アルフォンスはパパと二人暮らし)

3月8日の国際女性デーというのは、日本ではそんなに重要視されて
いる日ではないと思います。それよりも、女の子のいる家庭では3月3日
のお雛祭りの方が大切なのではないでしょうか。そして、その次に女性を
祝うのは5月の母の日。

フランス革命の「フランス人権宣言」に女性の人権が言及されていない
ことに異議を唱え「女性宣言」を配布したオランプ・ド・グージュという
女性は、1793年に逮捕され処刑されました。フランスで「人権」を手中に
するのは命がけのようです。


フランスでタバコを吸う女性が多いのは、男女平等社会とはいえ実際
には女性の負担が大きく、社会的ストレスにさらされているからでは
と感じることもあります。

リサ 3月18日 リヨンにて



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