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初夏のフランスにて

にんげんクラブの皆様、こんにちは。

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(リヨン旧市街での中世祭り)

雨は春の通り過ぎる足音。

雨降り歌はフランスの子供達に人気ですが、このところ連続して週末が雨だったため、
さすがに皆うんざりしています。
4月25日のリヨン旧市街での中世祭りも大雨でした。

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(中世時代の大砲のデモンストレーション。雨なので大砲がなかなか発火せず)


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(雨の中、中世の演劇を熱演する方々)

5月1日のハプニング


 1日の祝日、テレビでは国民戦線党(FN)が、小雨の降るパリ市内を行進する
様子が放映されました。極右である国民戦線がメーデーの日に行進、というのは
ミスマッチな気がするのですが、1988年から国民戦線党は、5月1日を
「ジャンヌ・ダルクを称える日(ジャンヌが1429年フランス軍を勝利に導いたのは
5月8日なのですが)」としてこの行進を続けています。

 「反ユダヤ的発言」を繰り返した挙句、昨日4日にFN党員資格停止を言い渡された、
党創設者で名誉会長のジャンマリ・ルペン氏の姿もありました。
真っ赤なジャケットで、胸ポケットに5月1日のシンボルフラワー鈴蘭を飾って登場。
ジャンヌ・ダルク像に向かって「ジャンヌ、お助けを!」と声を上げ、献花していました。

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昨日、国民戦線(FN)党員資格を停止されることとなった、
同党創設者のジャンマリ・ルペン氏 
(5月4日月曜のメトロ新聞20minutesより。)

 
 ジャンヌ・ダルク像への献花後、オペラ広場では、父ジャンマリ氏との確執が
続いているFN党首、マリーヌ・ルペン氏の演説が執り行われました。
3人のフェメンが、「ハイル ルペン」と体に書いたトップレス姿で、広場向かいの
ベランダに現れ、ファシスト式敬礼で抗議したため、演説が一時中断される騒ぎと
なりました。彼女たちはFN党の警備員に力づくに退去させられました。
その様子はこちらの映像からご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=73uCopIeejU


アレルヤ

「リサ、君はイタリアで合唱をやっていたっていうじゃないか.。僕たちのマショー
(Guillaume de Machaut 14世紀のフランスの作曲家)を歌うミサに参加してよ。」
知り合いのフランソワに誘われて、なんとなく始めた日曜7時の教会ミサのコーラス。
 
 歌っているのは14から15世紀の曲ばかり。
フランソワはほとんど楽譜が読めないのに、「このコーラスは今にきっと有名になるぞ。」
と能天気なことを言っています。
あまりに人数が少ないので、4、5人で指揮のマリーさんと一つの譜面台を囲んで
歌っています。

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(私たちの合唱はあまりに少人数なので、
まさにこのイラストのような感じで譜面台を囲んでいます)


「なぜ14世紀の音楽ばかりなのですか」とマリーさんに尋ねたら、
「別に時代にこだわっているわけじゃないの。現代作曲家の曲をやることもあるわ。
私は純粋に教会典礼の為にやりたいから、クラッシック歌手の声を聞かすために
書いたような曲はあまり好きじゃないの。参加したい人は歌が下手でも楽譜が
読めなくても大歓迎なの」、だそう。

 こんなに門戸が開いている合唱なのに、やってくる人は毎回数名。
やはり歌っているレパートリーが渋すぎるのでしょう。中世の音楽が好き、という
近所の高等音楽院の学生がたまーに参加することもあります。

 マリーが14世紀の曲を選んでいるのは、違うミサで歌っている他の合唱団の
選曲と重ならないようにしているのかもしれません。
 
  マリーは、3人のお子さんの母親です(上から18歳、8歳、1歳の3姉妹)。
ミサの間は一番上のお姉ちゃんが妹たちを子守。
一緒に歌っている旦那様のピエールが楽譜を用意しています。

 ミサの一時間前に集まってその日のミサ用の曲を練習なので、
うまく仕上がらないこともあり、マリーとピエールの夫婦喧嘩も時々。
長女が子守できない日は、マリーさんは一番下のサラちゃんを連れ、
ぐずると片手で抱っこしてもう一方の手で指揮しています。

 ミサには結構人がやってきます。ライブ演奏なので毎回ヒヤヒヤしていますが、
歌っている場所は皆から見えない教会の隅っこで、音響の非常に良い教会なので、
誰かが途中で音を間違ってもぼやかされてなんとかなっています。


 さて、先日歌った曲は、各声部の最後にアレルヤの連呼があり、マリーさんが、
「このアレルヤの部分の曲想がどうもよくわからないわ。」とおっしゃっていました。

 この時代の音楽に造形の深そうな音楽学生さんが、
「この時代には、アレルヤの表現(讃美と喜び)は今とは違って、もっと厳格に
歌っていたそうですよ。」と助言してくれましたが、今回も時間のない私たちは
曲想を追求する間もないまま慌ただしくミサに。

 ミサも終盤にさしかかった頃、さっきまでお利口に座っていたサラがぐずりはじめ、
よちよち歩きでママの方へ。
例のアレルヤ入りの曲は、マリーがサラを抱っこしたまま始まりました。

 アレルヤ連呼の部分にさしかかった時、私たちの歌に合わせて、
もう一つの可愛い声が。


「あーえーやー」


 サラです。まだ言葉はしゃべれませんが、母親の腕の中で、確かに「アレルヤ」と
歌おうとしています。まるで、心が歌になって自然に溢れ出たようです。
歌っていた私たち、一緒にいたグレゴリア聖歌担当の神父様、
皆の視線は一斉に母に抱かれたサラの方へ。

 外は小雨、そろそろ日没のはずですが、辺りが一瞬明るくなりました。
初夏の沈み行く太陽が教会のステンドグラスから彼女の方に差し込んできたのです。
静かな至福に皆が心を委ねて曲は続きます。

 
「アレルヤ」はあなたのように歌うのね。ありがとう、サラ。


リサ 5月5日 リヨンにて 


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(5月1日は初夏の始まり。鈴蘭の花を贈ります)



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