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第4回 Marche Républicaine (フランス共和国の行進)

フランス最大級のデモ行進
 
1月7日の『シャルリ・エブド』パリ本社襲撃、続く2件の人質立てこもり事件により
計17名の犠牲者をだした一連の銃撃事件をうけて、 1月11日、フランス全土で
大規模なデモ行進がありました。参加者が約370万人にものぼったこのデモ行進は
『共和国の行進』と名付けられ、 オランド大統領は「今日パリは世界の首都となる」と
発表しました。多くの人が掲げていた『Je suis Charlie 私はシャルリ』は、表現の
自由が暴力攻撃をうけたことへの抗議のスローガンとして生まれましたが、今では
自由そのものを守るメッセージしても使われるようになりました。子供たちも大人
同様に参加し、意見を述べていたのが印象的でした。


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(インタビューに答える子供達)

フランス国内のイスラム教徒

『共和国の行進』にはフランスに住むイスラム教徒、ユダヤ教徒の人々も数多く
参加しました。皆フランス国民の一員であると語り、『Je suis Charlie 』の他にも
さまざまな言葉を掲げて行進しました。『Je suis Juif 私はユダヤ教徒』
『Je suis Musulman 私はイスラム教徒』 『Je suis Français 私はフランス人』
『Je suis Liberté私は自由』『Je suis Republicain 私は共和国の一員』 etc...


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『Je suis Ahmed 私はアフメド』を掲げた人も多くいました。イスラム過激派の
影響を受けたテロの実行犯は、イスラムの預言者ムハマンドを風刺の風刺画を
掲載した『シャルリ・エブド』を銃撃したのですが、同社を護衛して殉死した警官の
一人、アフメドさんはイスラム教徒でした。テロ犯は、イスラムの名誉のためと
言いながら、結局イスラム教徒の命をも奪ってしまったのです。

殉死したアフメドさんの家族が、本当のイスラム教徒はテロを認めないということを
わかってほしいと語りました。一連の銃撃事件後、イスラム教徒標的の攻撃が
相次いだため、オランド大統領は、国内に住むイスラム教徒を全力で守ると言って
いましたが、イスラム教徒がフランスで生きて行く難しさを感じました。

子供達

近所の図書館の寄せ書きにはメッセージを漫画で表した子供たちもいました。

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(リヨンの中学生の書いたウサギの親子のメッセージ画 
 「ママ、シャルリ・エブドって誰?」「それは『自由』よ、シーモン」)

今、フランスの学校現場では、子供達、特に幼稚園児や小学生に、今回起きた
事件をどう説明すればよいのかが議論されています。表現の自由とは何か、
暴力で抗議してはいけない、テロを恐れない、ということを子供達にどのように
伝えればよいのでしょうか。

ある先生は「私たちには自由に意見を述べる権利があり、そして自分の意見を
変える権利もある。風刺画で誰かをからかう権利だってあるのです。そのことが
脅かされることがあってはなりません。風刺画は、風刺する対象が何であるかが
大切、それが特定の人々への差別や偏見につながるようなものはよくありません」
とおっしゃっていました。

また、子供達にこの事件に関して知っていることを絵に描かせて皆で発表し、
その絵が何を表しているのか、あなたはどんなふうに感じるのかを話し合っている
クラスもありました。

『シャルリ・エブド』100万部売り切れ 

7日の『シャルリ・エブド』パリ本社襲撃から1週間後、悲しみの中『シャルリ・エブド』
最新号が100万部発売されました。朝4時から各キオスクに列ができ、発売後
数十分で完売となり、増版の予定だそうです。表紙には『全ては赦される』という
タイトルがあり、『私はシャルリ』を掲げた、預言者ムハンマド(漫画タッチに
描かれている)が涙を流している絵が掲載されました。ムハンマドのイメージが
描かれること自体がイスラムではタブーなので、この風刺画がどのように解釈
されるかは、意見が分かれるでしょう。

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(亡くなった風刺画家の一人の棺桶には皆が風刺画を描いた)


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(人と市民の権利の宣言(1789 )フランスには神への冒涜罪がない)

亡くなった、『シャルリ・エブド』の風刺画家Georges Wolinskiさんの妻は
インンタビューで、「ジョルジュはいつも鉛筆を手にしていた。脅迫はなんども
受けていたが、風刺画を描くことは彼にとって人生そのもので、やめることなど
彼には考えられなかっただろう。」と語っていました。

共和国行進当日のテレビ特番では番組の進行中ずっと、スタジオの端に置かれた
テーブルで3人の漫画家が風刺画を書き続けていました。

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絵は言語よりも多くの人々にメッセージが強く伝わりますが、受け取る側の捉え方が
人それぞれに違うので、異文化の人々が多く暮らす国では摩擦もことさら多くなります。
 
テレビ報道で、「皆さん、反論の手立てに銃をつかってはいけません。ここは民主主義の
国です。言論には言論をもって抗議しなさい。表現には表現を、風刺画には風刺画で!」と、
パリのイスラム寺院に集まった信者に語る導師を見て夫がぽつりと言いました。
「風刺画はフランスのお家芸だ。イスラムの人たちに風刺画で対抗しろと言ったって、
彼らにとっては不利だよ。」

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国民の評価

フランス史上最大とも言われる『共和国の行進』を行ったオランド大統領。
国民の85パーセントが大統領の行動を支持しました。十数人の死者が出た
フランスのテロへの抗議よりも、もっと悲惨なナイジェリアの方に目を向けるべきだ
という声も内外から出ているようですが、フランス内で起きたこの事件に大統領が
フランスの威信にかけてフランス史上最大級のデモを行ったことを国民は
評価しています。

このような悲劇を繰り返さないためにどうすれば良いのか。
その答えは、共和国の行進で民衆がそれぞれに掲げていたプラカードの言葉に
あるような気がします。これらの言葉を集めてまとめてみれば、
『憎しみではなく愛と自由のもとに、宗教の隔てなく平等に皆が一致団結し、
自由平等博愛のフランスに誇りを持ち、恐れることなく生きる。』となりました。


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      リサ 1月16日 リヨンにて



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