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第70回 西洋と東洋の融合の先に愛なる音楽の創造を期す現代最高峰指揮者・小澤征爾さんに村上春樹さんが深く切り込んだインタビューから生まれた書『小澤征爾さんと、音楽について話をする』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

早いもので今年も残り僅かになりましたね。

舩井幸雄さんがその著『未来への言霊』で指摘されたように、多くの自然災害を
経験した一年でしたが、来年は我々の意識・行動の進化で、素晴らしい変化の
年にしたいですね。


さて、私は先日、生命誕生実験に成功された川田薫博士の関西気づきの会
(男性編)に参加いたしました。

舩井幸雄さんも川田薫博士が発見された、『魂に重さがある事実』に注目されて
いましたが、自分が発したエネルギーの分だけ神からエネルギー(サポート)を
頂けるんだよ、今自分がいる場所がエネルギーの高い場所だから神社にエネル
ギーを求める必要はないんだよという話が心に残りました。


御年80代の川田博士は産業革命を起こすべく、常温超伝導の開発に単身赴任で
大阪で取り組まれているのですが、帰りの電車でご一緒させて頂き、東京のフロン
ティアショップから繋がるご縁をとても有難く感じました。

大阪支部の浅江亮勇さんもご一緒で、翌日の12月22日に高野山ツアーを企画さ
れていると伺い、運命的にその朔旦冬至に空海が開山した高野山を訪れることに
なりました。

ツアーメンバーは浅江さんと私、それに経営者の男性、世界に通じる工芸家をプロ
デュースされていた女性、ご主人の病気に献身的に取り組む女性の総勢5名。
一期一会の素晴らしいツアーでした。


最初に訪れたのは一言主神社の総本社である葛城一言主神社。

葛城一言主神社.jpg


次に訪れたのは鴨社の総本社である高鴨神社。

高鴨神社.jpg

その次に訪れたのは紀伊国一之宮の丹生都比売神社。

丹生都比売神社.jpg


ここでは浅江さんの取り計らいで正式参拝させて頂き、神主さんから社の云われを
教えて頂きました。日本書紀に記述があり、1700年の歴史を誇る神社で、今も高野
山で修行した仏僧が自分の札を納めに訪れる神仏が長きに渡って共存している世
界遺産に指定された歴史ある神社でした。


最後は本ツアー目的の地、高野山の奥の院へ。

高野山奥之院.jpg

訪れた場所それぞれに1000年規模の大木が聳え、自然の中に融合したその清浄
な世界に心魂が癒される中、ミロクの世の顕現と家族の健康への感謝の意を捧げ
ました。

非常に細やかで深く行き届いたおもてなしで日本の聖地をご案内頂いた大阪支部
の浅江亮勇さんに、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

浅江さんは奈良三社ツアーなども毎月開催されているので、興味がある方はぜひ
ツアーに参加してみてくださいね。

浅江亮勇さんの大和心伝承の会


前置きが長くなりましたが、今年最後、連載第70回目はクラシック音楽の優れた
聴き手でもある小説家・村上春樹さんが現代最高峰指揮者の小澤征爾さんに
インタビューして生まれた書『小澤征爾さんと、音楽について話をする 』を
ご紹介します。


小澤さんは言います。『東洋人には独自の哀しみがあります。東洋人にしか演奏
できない、西洋音楽のあり方っていうのがあるかも知れません。僕はそういう可能
性を信じてやっていきたいんです。』と。

村上さんは言います。『小澤さんはまわりの人を明るく信頼しながらも、深い孤独の
中に生きざるを得ない人でもある。そのような二つの面が立体的に共存している。
(御年80代の)小澤さんが少しでも長く、「良き音楽」をこの世界に与え続けてくれる
ことを、僕は心から希望している。「良き音楽」は愛と同じように、いくらたくさんあって
も、多すぎるということはないのだから。そしてそれを大事な燃料として取り込み、
生きるための意欲をチャージしている人々が、この世界には数えきれないほど
たくさんいるのだから。』と。

村上さんの言葉を聞いて改めて、良い音楽とは愛なんだと気づけました。
良い小説も、良い絵も、芸術は愛なんですね。

また、小澤さんの東洋人にしかできない西洋音楽のあり方という言葉からは、
西洋と東洋、陰陽、日本とユダヤの融合の先にミロクの世の顕現の鍵が隠れて
いるのだという想いが蘇りました。

本書を読めば、小澤さんが如何に深く感謝の心を持って演奏家として生き、
カラヤンやバーンスタインを始めとする多くの音楽界の巨匠たちに愛され、
そして、次代の若手演奏家たちを愛しているかが分ります。

私はアート(絵画芸術)でミロクの世を目指すことが自らの使命の一つだと考えて
いますが、文学と音楽という芸術において、世界の頂点に立つ二人の偉大な日本人
芸術家の以下の言葉が心に響いた方はぜひ本書をご一読ください。

■音楽について

・音楽ってつまり時間の芸術なんだ。(小澤)
・音楽とは基本的に、人を幸福な気持ちにするべきものだと考えている。
 そこには人を幸福な気持ちにするための実に様々な方法や道筋があり、
 その複雑さが僕の心をごく単純に魅了する。(村上)

■村上さんが感じる小澤さんとの共通点について

1.仕事をすることにどこまでも純粋な喜びを感じている。
 集中して仕事ができること、その作業に時間を忘れて心から打ち込めること、
 そういうこと自体が何ものにも変えがたい貴重な報賞となっている。
2.今でも若い頃と同じハングリーな心を変わらず持ち続けている。
3.頑固なこと。辛抱強く、タフで、そして頑固だ。自分がやろうと思ったことは、
 誰が何と言おうと、自分が思い描くようにしかやれない。

■作曲家について

1.ベートーヴェンとブラームス
 ・ベートーヴェンの場合、管楽器と弦楽器の対話なんかが見えやすくなっているんです。
  ブラームスの場合になるとそれを混ぜ合わせて音色を作って行く。
  ブラームスの1番はベートーヴェンの10番だってみんな言うじゃないですか。(小澤)
 ・ベートーヴェンが最後の9番で変革しかけた部分をブラームスが継承したと。(村上)

2.マーラー
 ・オーケストラというものをこれほどまでにうまく使える人がいたんだというのが
  いちばんの驚きだったですね。
 ・この一番のシンフォニーの三楽章を聴いてもよくわかるように、マーラーの音楽には
  実にいろんな要素が、ほとんど等価に、時には脈絡なく、ときには対抗的に
  詰め込まれていますよね。(村上)
 ・バッハとかベートーヴェンとかブラームスとかそういう音楽の場合、やはりドイツ観念
  哲学的というか、地上に出ている意識の整合的な流れが、大事な意味を持っている。
  マーラーの音楽にあっては、アンダーグラウンド的というか、地下の暗闇に潜っている
  意識の流れみたいなものが、積極的に取り入れられているように感じられます。(村上)
 ・ドイツ音楽の骨太の潮流に、マーラーは単身反抗したということになると思います。(小澤)
 ・マーラーは無調整というより多調整と言った方が近いかもしれない。(小澤)
 ・マーラーは方法論としてではなく、ごく自然に本能的に混乱を引き寄せてきた。
  そういうことですか。(村上)
 ・それこそがまさに彼の才能じゃないですか。(小澤)
 ・マーラーの持っている狂気。クリムトも美しくて緻密なんだけど、見ていてなんかこう
  狂ってるじゃないでうか。エゴン・シーレの絵もそうで、なるほどな、同じ時代に同じ
  ところにいた人たちなんだと絵を見ていて実感しました。(小澤)
 ※ウィーンのレオポルト美術館でシーレの絵を初めて見た時、こんな素晴らしい絵を描く
   画家がまだいたんだと驚いたのを覚えています。小澤さんはシーレの絵を見てから、
   美術館に良く足を運ぶようになったそうです。


■演奏者(ソリスト)について

1.グレングールド(故人。世界的なカナダ人ピアニスト)
 ・グールドの音楽って結局の所自由な音楽なんです。ほんと、天才的です。納得性
  あるし、ね。実は楽譜に書いてあるのとだいぶ違うことをやっているんです。(小澤)
 ・西洋音楽でもグールドのような人はちゃんと『間』をとってやっているわけです。
  普通の人はまずやんない。彼みたいな人にはそれができる。
  間を置くって、結局はぐっと引きつけるわけじゃないですか。
  (東洋も西洋も)同じことですよね。名人がやれば。

2.内田光子(世界的な日本人ピアニスト
  ※以前本ブログで紹介したRichard Avedonの写真集に唯一登場する日本人)
 ・内田光子さん演奏、ザンデルリンク指揮のベートーヴェンピアノ協奏曲第三番の
  二楽章の演奏が何より好きなんです。(村上)
 ・音が実にきれいだ。この人ってほんとに耳がいいんですね。(小澤)
 ・オーケストラはコンセルトヘボウです。(村上)
  ホールもいいなあ。この二楽章というのは、もうこれ自体特別な曲ですよね。
  ベートーヴェンの中でも他にこういうものはないような気がする。(小澤)
  ※1年ほどアムステルダムのコンセルトヘボウ(100年以上の歴史を誇るコンサート
    ホール)で毎週クラシックを聴く機会に恵まれたのですが、オランダ人聴衆から
    最も熱い拍手を受けていたのが内田光子さんなので驚きました。

 
■指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン(オーストリア人指揮者1908年~1989年)について

 ・カラヤン先生の場合、音楽の方向性が生まれつき備わっている。
  太い、長い一本の線が何より大切なんです。それがディレクションということ。(小澤)
 ・カラヤンの演奏を聴いていると、たしかに長いフレーズからくるストーリー性みたいな
  ものが、常にきちんとありますよね。その説得性が時代を超えて今でもぜんぜん
  古びていないなと、感心させられることも多い。


■ウィーンフィル・オペラ座について

 ・それは楽しかったですよ。生きているあいだにオペラ座の音楽監督ができて、
  ほんとに良かった。神様から与えらえたすごいチャンスだったと思っています。(小澤)
 ・ウィーンに来て小澤さんの指揮するチャイコフスキーの『エフゲニー・オネーギン』を
  聴いて、オーケストラのどこまでも練れた音にしびれました。上から見ていると、
  オーケストラ全体が一つのものとして、生きてうねって、動いているみたいに見え
  ました。他にいくつかオペラを聴いたんですが、まさに至福でした。(村上)
 

以上、一年間、つれづれ読書録をお読み頂き、大変ありがとうございました。
みなさま、良い年をお迎えくださいね(^^)/

最後に、個人的にとても好きな、クリスチャン・ツィマーマンのピアノ、小澤征爾さん指揮、
ボストンシンフォニー演奏のラフマニノフのピアノ協奏曲と内田光子さんのベートーヴェン
ピアノソナタのCDをご紹介します。おススメです♪ 

クリスチャン・ツィマーマン

内田光子



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