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やなせたかし明日をひらく言葉


PHP研究所・編
PHP文庫 刊
定価617円


やなせたかしさんと初めて出会ったのは、
私が中学生の頃、『詩とメルヘン』という季刊誌でした。
パステルカラーのかわいらしい絵と、すてきな言葉に惹かれて、
新しい本が出るのを楽しみに、ずっと大切にとってありました。

まさか、六十歳の方が作っているなんて、思いもしませんでした。

次は、アンパンマンです。
保育士の仕事をしていましたので、アンパンマンの人気は絶大でした。
自分の子どもができてからは、親子で「アンパンマンマーチ」をいつも歌っていました。

「なんのために生まれて なにをして生きるのか」という歌詞が大好きでした。

子どもは表現ができないだけで、大人の言葉をしっかり聞いているはずだから、
私は赤ちゃん言葉を使うのがきらいでした。
今回本著を読んで、素顔の「やなせたかし」という人に出会いました。
商業主義に走る編集者からなんと言われようと
「表現や文字はやさしく、内容はしっかりと作らないといけないのだから、
子供向けの仕事は本当に難しい」と自分の思いを貫き通していた姿勢に、
改めて感動しました。

決して恵まれた境遇ではありませんでした。
すぐに名が知られたわけでもありませんでした。
戦争中、飢えとの戦いを強いられ、正義のために戦っていたはずが、
敗戦後はその正義が一瞬でひっくり返り、侵略戦争になっていました。
そんなつらい経験があったのに、
それをすべてこめたアンパンマンが生まれました。

本著にまとめられているやなせさんのたくさんの言葉から、
私の心に残るものをいくつかご紹介します。


「逆転しない正義は献身と愛だけ」

「悪人を倒すよりも、弱い人を助ける」

「ひとはひとを喜ばせることが一番うれしい」

「正義の味方はカッコよくない。傷つくことを覚悟する」

「人生にムダはひとつもない」

「八十歳を過ぎると人生のマニュアルはない。毎日が新鮮でびっくり」

「自分の好きなことを仕事にできて、毎日楽しく愉快に生きてこられた。
それだけで、人生は成功だったと思っている」


やなせたかしさん、あなたは永遠に生きています。
すべての人の心の中に。

ぜひ、そばに置いてほしい一冊です。


(編集室 柴切純子)

にんげんクラブ会報誌2月号より




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