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心を空にする―中村天風「心身統一法」の真髄


 
沢井 淳弘 (著)
2009年2月刊
出版社: 飛鳥新社
 
 
本書は、日本初のヨガ行者であり、戦後の日本の思想に大きな影響を与えた
中村天風先生(1876年〜1968年)の「心身統一法」をわかりやすく伝えた本です。

天風先生の考案された「心身統一法」を正しく行えれば、あえて努力をしなくとも
「明るく、朗らかに、イキイキとして、勇気のある」心が生まれてくるそうです。
その方法は、ヨーガの難行苦行でなく、現代人でも気軽に行える方法になっています。
 
天風先生は、多くの著書や講演記録を残されており、どの本から読まれても
非常に感慨深いものです。しかし、明治生まれの先生の書かれる文体は、
今の現代人が読むには少し難しく感じる場合もあります。

はじめて天風先生の書籍を読まれる方の中には、天風先生の魅力を知ることなく、
読書を途中で挫折された方もいらっしゃるかもしれません(じつは私もそうでした)。
 
また、天風先生は、常人からは計り知れないほどの大きな人物であるため、
一部のみを読んだのでは、その全体像に誤解を招きやすいとも言えます。

その点本書は、中村天風という人物の波乱万丈の生涯と、方法論と、人生観が、
三位一体となって構成され、天風先生の全体像を、筒単に正しく把握でき、
なおかつ安価な良書だと思いました。

この本の著者は、18歳の時から12年問、天風先生の薫陶を受けました。
没後四十年の時を過ぎ、現在では数少なくなった天風先生の直弟子の一人です。

また、本書は財団法人天城会の教務委員会が監修をし、「心身統一法」を
正当に伝えるものでもあります。
 
この本では、強い心を作る方法や、プラス思考の実践法、集中力を高める方法や、
身体の健康法など、食事や運動、睡眠に至るまで、天風先生の哲学を細かく教えてくれています。
 
呼吸法やマッサージ法などの、より実践的で深い知識を得るには、毎年
財団法人天風会が主催されている修練会などに参加するのが良いようですが、
この本を読むだけでも、かなりの実践哲学を知ることができます。
 
おおくの自己啓発の書では、心を強くすることや、思考の大切さを伝えています。
しかしながら、いかにすればその心を強くできるのか、という肝心な部分を
教えてくれるものはあまりありません。
 
天風哲学の良いところは、その思考をいかにコントロールし、より良い人生を歩むか、
というところまで教えてくれることです。

本書を読んだおかげで、人生で起こる災難や困難も、前向きに受け止めることができ、
より積極的な思考を持てたような気がしました。
                                (にんげんクラブ会報誌2009年6月号より)



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